簿記学習
簿記3級の仕訳で止まる人へ、まず見る場所
仕訳で迷った時に、最初から左右を当てようとせず、問題文を見る順番を作るための記事です。教材の代わりではなく、仕訳の考え方を整理する補助として読んでください。
仕訳でつまずく理由
簿記3級の勉強で、最初に止まりやすいのが仕訳です。借方と貸方、資産と負債、費用と収益が一度に出てくるので、問題文を読んでも何から考えればいいか分かりにくくなります。
特に初学者は、問題文を読んだ瞬間に「借方は何、貸方は何」と両方を同時に当てようとしがちです。これをやると、ひとつでも勘定科目の分類があいまいな時に手が止まります。
仕訳は暗記だけで押し切るより、見る順番を決めた方が安定します。最初に片側だけ決める。次に相手科目を見る。この順番にすると、問題文の中で何を探せばいいかがはっきりします。
まずは「何が動いたか」を見る
最初に見るのは、問題文の中で何が動いたかです。現金が増えた、現金が減った、あとで払う義務が増えた、費用や収益が発生した、というように入口を探します。
たとえば現金が増えたなら、現金は資産なので借方に置きます。借入金が増えたなら、借入金は負債なので貸方に置きます。ここで片側だけでも決まると、残りを考えやすくなります。
- お金やものが増えたか、減ったかを見る
- あとで払う義務、あとで受け取る権利が増えたかを見る
- 売上や費用が発生したかを見る
- その科目が資産、負債、純資産、収益、費用のどれかに入るかを見る
次に「相手は何か」を見る
片側が決まったら、次は相手を見ます。現金が増えた理由が売上なら、相手は売上。現金が減った理由が備品の購入なら、相手は備品です。
この順番にすると、借方・貸方を最初から完璧に決めようとしなくても、少しずつ仕訳を組み立てられます。大事なのは、問題文の中から「動いたもの」と「動いた理由」を分けて見ることです。
例: 商品を現金で売り上げた場合
例題として、商品を1,000円で販売し、代金を現金で受け取った場合を見ます。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 1,000 | 売上 | 1,000 |
この問題では、まず現金が増えています。現金は資産なので、資産の増加として借方に置きます。次に、なぜ現金が増えたかを見ると、商品を売ったからです。売上は収益なので、貸方に置きます。
最初から「借方は現金、貸方は売上」と丸ごと覚えるより、「現金が増えた」「売上が発生した」と分けて見る方が、別の問題にも応用しやすくなります。
よくある間違い
1. 科目名だけで判断する
現金、売上、仕入などの名前だけを見て覚えると、少し形が変わった問題で迷います。科目名だけでなく、資産なのか、収益なのか、費用なのかを一緒に見ます。
2. 増えたのか減ったのかを見ない
同じ現金でも、増えた時は借方、減った時は貸方です。分類だけでなく、増減まで見る必要があります。
3. 相手科目を問題文から探さない
片側が決まっても、相手科目を思い込みで決めると間違いやすくなります。現金が動いた理由を、問題文の言葉から探します。
練習問題
問題1
商品を2,000円で販売し、代金は現金で受け取った。
考え方: 現金が増えたので借方に現金。商品を売ったので貸方に売上。
| 借方: 現金 2,000 | 貸方: 売上 2,000 |
問題2
備品を5,000円で購入し、代金は現金で支払った。
考え方: 備品という資産が増えたので借方。現金という資産が減ったので貸方。
| 借方: 備品 5,000 | 貸方: 現金 5,000 |
アプリで練習するなら
Boki Lensでは、この「判断の型」を練習しやすくすることを意識しています。正解・不正解だけで終わらせず、なぜその仕訳になるのか、数字がどこに反映されるのかを見返すためです。
簿記3級の仕訳で止まる人が、考える順番をつかむための補助として使えます。
まとめ
仕訳で迷ったら、最初から全部を当てようとせず、「何が動いたか」「増えたのか減ったのか」「相手は何か」の順番で見ます。
簿記は、問題数をこなすだけでなく、考え方の型を少しずつ増やすと楽になります。まずは1問ずつ、動いたものを見つける練習から始めるのが現実的です。